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2017年09月22日

岐阜県郡上市と、美しく豊かな「水」

こんにちは!ふたりごと文庫編集長の浅野です!

9月8日~9日、岐阜県郡上市へ行ってきました!!

 

 

郡上藩江戸蔵屋敷」と題し、
郡上市のタカラを東京に届ける全5回の連続講座が開かれています。

 

岐阜県郡上市の文化・伝統・知恵を学び、直に感じることができる講座です。

 

 

 

私は連続講座唯一の、現地フィールドワークに参加しました!

 

Vo.3の今回は、前回の講座で話し合われた内容を元に工程が組まれたそうで……
とってもとってもディープで素敵でした。

 

 

二泊三日のぎっしり詰まったツアー、
私はあいにく前半しか参加できませんでしたが楽しませてもらいました!!

 

 

地元の人が集う「くくりひめカフェ」

 

 

名古屋駅からバスで二時間、長良川を眺めながら郡上八幡を通り過ぎ、峠を越え石徹白(いとしろ)に到着しました。

 

くくりひめカフェ」さんで心のこもった美味しい昼食をいただきました。

 

 

 

くくりひめとは、日本書紀に登場する女神。
「くくり」は「括る」にもつながり、現在は縁結びの神様として崇敬されています。

 

「くくりひめカフェ」さんは、人と人をつなぐ場として
主に女性数名で定期的にオープンしています。

 

地元の人、特にお年寄りの方がすごく楽しみにしているそうです。

 

 

地元のお野菜やお米を使ったメニューは、ひとつひとつに物語がありました。
お水が美味しいので、食べ物が全部美味しいのだとも教えてくれました。

 

 

ふと、店内に入ってずっと、水の音が聴こえていることに気が付きました。
すぐ横を水路が通っているからです。

 

 

郡上に魅せられ移住した「こばけん」さんは、
「石徹白はどこへ行っても水の音がして、むしろ水の音がしないと不安になるくらい。」
と言います。

 

 

どうやら石徹白のキーワードは『水』のようですが、

 

いったいどういうことなんだろう!?と思いつつ、おなか一杯食べました。

 

水力発電で地域づくり

 

 

日本で初めての発電は、何エネルギーによるものだか知っていますか?
私は知らなかったのですが、水力発電なんだそうです。

 

 

昔から水の力で水車を動かし、日本人の大切な動力となっていたそう。
石徹白では、水路を流れる水を利用した水力発電をおこなっています。

 

 

 

落差を利用して発電しており、この装置は地元の人々がお金を出し合って作られました。
ここで発電し、電気を売って得られる利益は地域振興に使われているそうです。

 

 

「山の神からの贈り物やね。」

と、自然遊びの達人由留木さんがニコニコして言っていました。

 

 

“神様からの贈り物”
ってよく言われますが、今までなかなかピンとこなかったのは
自然を身近に暮らしてこなかったからかもしれません。

 

自然に生かされていることをよく考えたことがありませんでした。

 

 

石徹白を見守る「石徹白大杉」

 

2日目、朝からトレッキングをしました。

 

運動不足により、最初からバテバテでした。
(山形県上山でも同じ目に。)

 

 

 

登っていった先には、すっと静かな空気の中に
一本、大きな大きな杉の木が立っていました。

 

 

国の特別記念物の「石徹白大杉」です。

 

 

写真じゃ伝わらないのですが、推定年齢1800年、
幹回り13.45メートルの杉の木です。

 

地元の人は、石徹白大杉に「行く」ではなく「参る」と言うそうで
人々を見守ってきてくださった神様として扱うのだそうです。

 

阿弥陀ヶ滝と流しそうめん

 

その後、向かったのは大迫力の阿弥陀ヶ滝!!

 

 

長良川の源流の一つである前谷川の上流に位置します。

 

私はどうやら水が流れているの(海・川・滝)を見るのが好きみたいで、
様々な滝も見てきましたが一番と言っていいほどの素晴らしい滝でした。

 

 

滝の後ろには洞窟があり、そこで昔修行中の憎呂が護摩(ごま)を焚いたところ
阿弥陀如来が浮き上がって見えたことからその名が付いたと言われています。
(護摩とは供物と煩悩を意味する特別な薪を燃やし祈祷するもの)

 

 

 

そこで食べられる、美味しい水を使った流しそうめんは格別でした。

 

 

 

郡上市と「水」

 

 

 

山を数える時の単位は「座」というのは、
昔から山を神様として扱ってきた背景があるのだと
神主の若宮さんが教えてくれました。

 

昔は、水をくださる山を大切にし同時に恐れたが
今はそのありがたさを忘れ、震災でも起こらないと恐れないようになってしまった…
とも言っていました。

 

 

どこでも水道の蛇口をひねれば水が出てくるのが当たり前すぎる国に生まれ、
蛇口から出てくる水は、どこから来る?と考えたとき

私の感覚だと、冗談ではなく「浄水場」がパッと思いつきます。

 

郡上は豊かな水に恵まれた地域で、
その水を恵んでくださる山や自然をいつでも大切にしてきたのだと実感しました。

 

その思いは今でも受け継がれているのが伺え、
沢山の移住者の方と共に、新たな流れも生まれていました。

 

 

私にとっては新しい価値観に触れ、考えたこともなかったことを沢山得ることができました。

 

「自然」というものへの考え方が、全く変わったなあ……
と、名古屋行の帰りのバスでしみじみ感じながら郡上をあとにしました。

 

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郡上藩江戸蔵屋敷」次回開催のVo.4は12月2日開催だそうです!

「白山が育んだ清流長良川の恵みを学ぶワークショップ」なんだか『水』が関係してそうですね。

 

 

ニッポン手仕事図鑑 浅野有希

名前:浅野有希
職種:ふたりごと文庫 編集長
出身:埼玉県

地域活性化を志す産業能率大学3年生。ニッポン手仕事図鑑にて毎日勉強中!旅行と美味しいものを食べるのが好き。
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