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2018年04月02日

僕らの街の“色”ってなんだろう?-長野県池田町より-

「あなたの街の“色”はなんですか?」

全国3,232の市町村には、似ている部分がたくさんあります。

田舎に行けば山と田んぼが見えるとか、
市内に行けば飲み屋さんがたくさんあるとか、
郊外に行けばショッピングモールがあるとか。

でも、3,232の市町村には、違う部分もたくさんあります。

○○町の△△っていう店の□□さんって、言葉遣いは荒いけど優しい人だよねとか、
○○村の△△地区って、ちょっと排他的だよねとか、
○○市の△△通りって10年前は寂れていたけど最近、新しいお店が増えたよねとか。

信州池田活性化プロジェクト「Maple Tree」(以下、メイプルツリー)は、そんな地域の“違い”=“個性”に的を当てた地域団体です。

→団体HP:https://ikeda-mapletree.jimdo.com/
→団体Facebook:https://www.facebook.com/ikeda.mapletree/
→団体Twitter:https://twitter.com/Ikeda_mapletree


 
 

メイプルツリーという名前は、町のシンボルであるオオカエデの樹にちなんでいます。
このカエデは通称“七色オオカエデ”と呼ばれています。

このカエデのように、町には様々な色がある。そんな色をみんなに伝えたい!
という思いから、この名前を付けました。

 

活動しているのは、人口およそ10,000人の長野県池田町と周辺市町村。
北アルプスの麓に位置する池田町。


 
 

田園風景と180度北アルプスが見渡せる景観の美しさは全国屈指。
山が雪を被っている冬~春の景色は、壮大であると同時に
人間のちっぽけさを感じさせます。自然ってすごいなぁ…と。


 
 

上から見るとこんな感じ。
どこまでも続く、山と川と田んぼ。
どこにでもある普通の田舎町だよ、と言う方も地域にはたくさんいますが
池田町以外に住んでいる方なら分かりますよね?
この景色が“普通”じゃないことが。

→池田町の景色をもっと見たい!という方は以下の動画をご覧ください。

 
 
 

 
 

池田町は童謡「てるてる坊主」の作詞者の故郷です。
この写真は、2015年に地元の中学生がてるてる坊主の数で
ギネス記録を達成したときのもの。
約1万個のてるてる坊主が吊るされた景色は圧巻でした。

→てるてる坊主ギネス挑戦!が気になる方は、以下の動画をご覧ください。


 
 
 


 

 
 

池田町はハーブの里としても、ちょこっと有名です。
ラベンダーやカモミールが咲く季節になると、どこからともなくいい香りが漂ってきます。

 
 

さて、ここまで紹介してきたのは池田町の比較的“知られている”部分。

メイプルツリーは、そんな池田町の「魅力を再発見」する団体として
2015年3月に活動をスタートしました。

メンバーは池田町に“関係がある”大学生6人。
移住してきたメンバーもいれば、普段は池田町に住んでいないメンバーもいます。


 
 

活動の目的は、
・地域の人が“今”の地域を知るお手伝い
・移住者(新住民)と地元住民(旧住民)の間にある「見えない壁」を低くする
・行政や大手マスコミには取り上げられない“頑張っている人”を紹介する、こと。

 
 

ここまでは池田町の“強み”ばかりを紹介しましたが、
もちろん“弱点”もたくさんあります。

移住者が増えてきているからこそ浮かび上がってくる地域の保守的で排他的な雰囲気。
御多分に漏れず、少子高齢化や空き家の増加、商店街の衰退などなど。


 
 

これらのことは、最近の地域活性化の文脈では次のように言われることが多い気がします。

「地域の弱点も、見方を変えれば強みだ!」とか、
「今や過去は振り返らず、未来を考えよう!」とか。

でも、これってポジティブでいい感じがする反面、ちょっとマズいとも思うんです。

弱点も見方を変えれば強みっていうことは、
最初の角度から見ればやっぱり“弱点”ですよね…?
今や過去は振り返らず未来を見よう!て言うけど、
僕らが生きているのって“今 この瞬間”ですよね…?

ポジティブ・シンキングを否定するわけではありません。
それって、とても重要なことだと思います。

 

でも、地域づくりって“現実”“今”を直視したうえで、
未来を考えることが重要じゃないでしょうか?

逆に言えば、“現実”“今”を直視することを恐れて知らないふりしてきた結果が、
現在の地域の姿であるとも言えるかもしれません。
過去の上に今があるのと同じように、今の上に未来がある。

 

メイプルツリーは、地域の強みも弱みも含めて今の姿を地域の人に
“再確認”してもらえるような活動をしています。

だから、偏った考え方を押し付けたりはしません。
「地域活性化しようぜ!」と大声で言うこともありません。
「今、地域ってこんな状態ですよね? じゃあ、これからどうしていきましょうか?」
と問いかけてみる。ここまでです。


(定期的に、いろんな角度から地域を考えるイベントも企画したりしています)

 
 

今を知らないと、よりよい未来を描けません。
地域づくりは、一部の意識高い系がすることではなく、地域住民が一丸となってすることです。もちろん、行政に任せっきりにすることでもありません。

メイプルツリーの活動は、普段は忙しくて「地域のことなんか考えられない!興味ない!」という方に「ちょっと考えてみようかな~」と、止まった思考を再起動してもらうことが一番の目的です。

ということで、今回は最後に、いくつかある活動の中で軸となっているものを紹介します。

 
 

フリーペーパー「いけだいろ」

 
 

 
 

池田町と周辺市町村に設置しているフリーペーパー。

池田町には十人十色、いろんな「色」=「個性(originality)」があるんだ!ということを、みんなが知れるような媒体を目指して2015年6月から発行しています。

テーマは「人」
毎回、様々な分野で活躍する人にスポットを当てて、
その人の視点や思いを通して町の今の姿を映し出しています。

 
 

・発行部数 1700部
・ページ数 28P
・発行頻度 3か月に一度 (3,6,9,12月)
・設置個所 池田町と周辺市町村約50か所
・延べ取材時間180時間、述べ取材人数140人

→設置個所は以下から見れます。
https://ikeda-mapletree.jimdo.com/%E7%BD%AE%E3%81%8D%E5%A0%B4%E6%89%80/

→以下のURLからバックナンバーを読めます。

https://ikeda-mapletree.jimdo.com/%E8%AA%AD%E3%82%80/

 

これまでの記事の一部を紹介します。


 

自然&シュタイナー保育園の一日に密着したり、

 
 

 

真冬に山奥で蝶や蛾の卵を探したり、

 
 

商店街の若者のリアルに迫ったり。

 

他にも、紹介したい活動や共有したいことはたくさんありますが、
長くなってしまったので今日はここまでに笑

これからも、池田町や周辺市町村で行われている地域活性化プロジェクトやおもしろい活動、地域を社会学的に捉えてみる記事なんかを書いていく予定です。

メイプルツリー代表の伊藤は、社会学の視点から
日本の地方地域社会のコミュニティのリアルを捉えるということを行っています。
意外と、学術的視点から語られることが少ない地域づくりやコミュニティ。

ふたりごと文庫の中では異色かもしれませんが、
文庫に多様性をもたらせたらおもしろいかなぁ…なんて思ったりしています。

 

近いようで遠い春を待つ今日この頃。
フリーペーパーを読んでまったりするのもありかもしれませんね。

 
 

名前:伊藤将人
職種:長野大学環境ツーリズム学部4年
文部科学省トビタテ!留学JAPAN6期生
信州池田活性化プロジェクト「Maple Tree」代表
長野県池田町第6次総合計画審議員
出身:長野県池田町

地域社会を社会学の視点から研究中。長野県池田町と上田市を中心に地域づくり活動に関わる。目指すは実践と研究のハイブリッド“実践的研究者!”趣味は読書と本屋さん巡り。

Facebook https://www.facebook.com/MATTO48694062
Twitter https://twitter.com/phantom110119
団体HP https://ikeda-mapletree.jimdo.com/

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ふたりごと文庫編集長 浅野有希

ふたりごと文庫編集長 浅野 有希
産業能率大学3年生。
大学2年生の時、ニッポン手仕事図鑑のインターン生として参加し、
2周年感謝イベントや期間限定ショップのスタッフとして活動する。
現在は「日本の地方の魅力を伝える仕事」に就くため、日々猛勉強中!

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こちらよりお気軽にご連絡くださいませ。

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