図鑑
生姜糖職人|來間屋生姜糖本舗
「日持ちがして、お茶に合う菓子がない」と、松江藩の奉行所務めだった來間屋文左衛門が正徳5年(1715年)、繊維が柔らかく、独特の爽やかな風味を持つ出西生姜に目をつけ、考案した生姜糖。材料は砂糖、生姜、水のみで、製法も江戸時代から変わらず、砂糖水を炭火で煮詰め、そこに生姜の搾り汁を入れ、銅製の型に流し込み、冷やすだけ。シンプルゆえに、煮詰める時間と温度の見極めがシビアに問われる。創業300余年、出雲参りの定番土産となった生姜糖は、今も昔も多くの観光客や地元のお客さまに愛され続けている。