図鑑
島根県西部に位置し、製陶伝承において最も歴史があるとされる石見地方で発展を続けてきた石見焼。江津市や浜田市で採れる土は塩分に強く、耐水性、耐酸性が高いことが特徴で、大はんどう(大型の水かめ)や漬物用のかめの製造を中心に栄えてきた。明治時代の最盛期には100軒を超える窯元があり、生活必需品として多くの人の生活を支えてきたが、生活様式の変化により大型陶器の需要は低迷。その地で工房を構える宮内窯 二代目 宮内孝史は、受け継がれてきた技術を活かし、食器やすり鉢、傘立てなどの陶器を精力的に開発し、人気商品となっている。