図鑑
今から400年前、大工の棟梁だった高橋喜左衛門が偶然打ち割ったサワラの木目の美しさに心打たれ、蛤盆を作り、高山藩主である金森重頼の兄、宗和に献上。その盆を気に入った宗和が塗師の成田三右衛門に透き漆で塗り上げさせた漆器が、飛騨春慶の始まりと言われている。蒔絵や螺鈿などの装飾をせず、赤や黄色に着色した木地に透明な透き漆だけを塗り、木目の美しさを際立たせていくのが最大の特徴。時間の経過とともに次第に漆が透け、美しい木目が浮き出てくる花器や弁当箱は、経年美化が楽しめる伝統工芸品として多くの愛好家に支持されている。
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岐阜県高山市