図鑑
飯山仏壇|上海本店 藤澤蒔絵
親鸞聖人も歩いたと伝わり、かつてより信仰心が育まれてきた、長野県飯山市。その地で作られる飯山仏壇は、木彫や彫金による装飾が多く、扉裏にも蒔絵が使われるなどの荘厳さが特徴だ。「上海本店」「藤澤蒔絵」など、製作に携わる職人たちは、家の中心に仏壇が置かれ、毎日手を合わせる習慣があった昔と比べると、現在は関係性が薄れてきたのではと憂える。仏壇を通して職人とお客様とがつながり、仏壇を介して家族がつながる。繰り返す時代の中、100年後の未来にも、人々の拠り所として仏壇が存在してほしいと願う。