みんなの「”あの人”に知ってほしい!」をつなぐオンラインマガジン
2018年11月07日
長野の田舎で自分を取り戻す
はじめまして。長野県松川村地域おこし協力隊の浅田茉美(あさだまみ)と申します。
今年の8月に東京から長野県松川村へ移住しました。
松川村は、長野県北西部の北アルプス地域の一番南にあります。
「安曇野の原風景を守る最後の村」とも言われ、平成の大合併でも合併をせず、独自の景観を守るためむらづくり条例をつくり、美しい景色をひっそりと守り続けてきました。
安曇野という言葉は広く、安曇野市だけでなくその北に位置する松川村も安曇野エリアに含まれます。周辺地域に比べ観光地化がそれほど進んでいない松川村は、奇跡的に静かで心地よい住環境を維持し続けています。
松川村北西部のとあるゲストハウスから見た日の出
生きかたを探している
松川村の地域おこし協力隊は8名。いわゆる「ミッション型採用」で、採用時にある程度活動内容が決まっています。
例えば私は総務課1万人復活特命係。人口増加対策の係に所属し、移住者を増やすためにはどうしたらよいか日々考え、メディアでの情報発信、イベントの企画運営、個別相談対応、その後のフォローを行っています。
他の隊員も空き家対策、食育事業や農産品ブランド化・PR、安曇野ちひろ公園の運営、多目的ホールの運営等、ある程度固定されたミッションを持っています。
収穫祭の移住相談ブースにて。卒業した隊員が遊びに来てくれたりもします。
予算をつけるので自由に活動して、というフリーミッションではないため、就職先のひとつという感覚に近い部分もあるかもしれません。
ですので、松川村の協力隊はあんまりゴリゴリした人がいません。
自分が理想とするくらしを送りたくてここに辿りついた。だから、無理をせず、日々をナチュラルに暮らしていく。松川村の協力隊に流れるそういう空気感がとても心地よいと感じています。
有り余ったエネルギーをどうする?
村八分なんて言葉もありますが、松川村の人はよそ者を排除しません。
コミュ力が高くて人懐こい。なんとなくいつも幸せそう。こちらが心を開けば、いくらでも入ってきてくれます。村には村の時間軸で時が流れていて、村民も私たちを受け入れてくれて、とても幸せ。
それでも、なんだかもやもやした気持ちがある。この気持ちはなんだろう?
と考えていた時のこと。
東京に遊びに行った際に前職の上司に会い、こんなことを言われました。
「新しいことをやるのはいつもよそ者か若者かばか者だ。
よそ者の浅田さんが松川村で新しいことをやればいい。」
よそ者・若者・ばか者!3拍子揃ってる!私は何かをやるべきなんだ!
もやもやしていた私の心に、一筋の光が差し込みました。
そういえば、松川村で唯一足りないと感じるものがあります。
それは、若者がエネルギーを発散させる場。
松川村の若者は、アクセスがそこそこ良いから松本や大町・白馬方面に遊びに行ってしまいます。面白い人はたくさんいるけど、松川の外で活躍してるんだよなあ。
イベント参加の多い仕事柄、面白い人に会うたびにちょっと寂しいような、そんな場所がないことを不思議に思います。
例えば、バー・居酒屋やカフェ。もしくはシェアハウスやゲストハウス。どんなことが松川村でできるだろう?と考えると、自然とわくわくしてきます。
こうして、まだ構想段階ですが、松川村でお店を持つという目標ができました。
偶然が次の一歩をつくる
ぶっちゃけ、最初は自分が好きな場所に仕事があったからラッキーくらいの気持ちで移住してきました。
けど、すこしだけ自由度の高い地域おこし協力隊として活動する中で不思議と新しいことをやりたくなってきた。
こんなに恵まれた環境にいるんだから、やりたいことやらなきゃもったいない。
今はそんな気分。
偶然の重なり合いが次の一歩につながっていくことを実感しています。
北アルプスも気軽に登れます(燕岳にて)。自分と向き合う大切な時間です。
東京では鳴りを潜めていた反骨精神が、田舎に来て息を吹き返してきたのでしょうか。大人になってもうわくわくすることなんてないと思っていたけれど、ここにきて不思議と、まるで子供のようにわくわくし始めています。
松川村で、あたらしい人生が始まるのかもしれません。
日々の活動を発信しています。フォローしてもらえると嬉しいです。
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名前:浅田 茉美(あさだ まみ)
職種:長野県松川村地域おこし協力隊、移住・定住担当。
出身:福岡県出身。
東京外国語大学卒。銀行やITベンチャーを経て、ネパールを旅した際に「これからは自分が自然と感じる生き方をしよう」と決意し、日本のネパール(?)長野県に移住。趣味は世界のお酒を楽しむこと。長野県は酒どころでとても幸せです。