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ふたりごと文庫 みんなの「”あの人”に知ってほしい!」をつなぐオンラインマガジン

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2016年09月27日

さいたま市のホタル

こんにちは!
てしねこです。

気がつくと、セミの声が聞こえない。
もしかして、夏終わった?

ということで、
夏何したっけ?で思い出した事を書くことにしよう。

みなさん、生でホタルを見たことありますか?
僕は今までに2回あります。

初めて見たのは、
幼い頃に山梨で見つけた野生のホタル。

ジブリの火垂るの墓でしか見たことがなかったので、
本物を見た時は子供ながらに感動したのを覚えています。

あれから、20年以上も経った今、
仕事でもプライベートでも色々な場所に行ったけど、
ホタルを見ることはありませんでした。
意識をしていれば見られたかもしれないけど、
簡単に出会るものでもない…

と思っていましたが、
意外にも2回目は自宅の近くで見ることができたのです。

自宅から自転車を走らせて15分ほどの場所にある、
さいたま市の見沼たんぼ。
そこは、田園風景と共に市内最古の建造物を復原して保存する活動が行われており、
周辺には多くの文化財が残されています。

その中のひとつに
「浦和くらしの博物館民家園」というところがあり、
そこで毎年、ホタルの鑑賞会をやっているそうなのです。

会場に着くと、
たくさんの人で賑わっていました。
祭りと違ってガヤガヤしているわけでなく、
人はいるんだけど、落ち着いてる感じ。

IMG_0814

園内に入るとホタルを考慮してか、
最低限の明かりしか灯していない。
ホタルがいるエリアに近づくにつれて、
真っ暗になっていきますが、
足元は係員のおじさん達が懐中電灯で照らしてくれます。

奥に進むと広場があり、
暗闇の中にある蚊帳のようなものに、
人だかりができていました。

隙間からのぞくと、
緑に光る発光体がたくさん中を舞っている。

ホタルです!思ったより明瞭な光り!

「すごいね!」「きれいだね」と、
なかなか普段は見られない光景に、
子供から大人まで夢中になっていました。

僕の妻ははじめての経験だったので、
かなり感動していましたが、
野生のホタルが乱舞していた時代を知っている人からすると、
くらべものにならないくらい僅からしい。

蚊帳の外に出れば見失ってしまうからね…。
係員のおじさんが、寂しそうに話していました。

それでも、
当たり前のようにホタルがいた時代を
少しでも体験できる。
こんな貴重な機会があることに本当に感謝だと思う。

ゆっくり不規則に点滅する緑の光りを、
一生懸命に見つけては追う若いカップルや老夫婦。
月明かりの中聞こえる、
ホタルへの疑問を投げかける子供たちと、
それに答える係員のおじさんの声。

ゆっくり流れる時間の中、
「あっ!」と誰かが言った。

蚊帳の外でみんなの目の前を舞う一粒の光。
光の行方を追うと、
一人の男の子の腕に止まった。

「うわっ!」

男の子は驚きながらも、
発光し続けるホタルをじっと見つめている。

おじさんが、
「君のこと好きなんだね」と笑った。
それを見て周りにいた人も一緒に笑う。

初めて来たのに懐かしさを感じる空間。
来年も来よう。

心地よい温度の風が吹く、
ちょっと幸せを感じた7月の夜の思い出でした。

NPO法人 見沼ホタル保存会

http://www.minumatanbo-saitama.jp/group/group11.htm

ニッポン手仕事図鑑カメラマン てしねこ

名前:てしねこ
職種:撮影、編集、一応チーフ
出身:埼玉県川口市

くだものが好き。りんごなら紅玉。
自由奔放な学生生活から、急遽の映像の世界に飛び込む。
父親と映画を見て育ったという経緯はとくに関係無い。

ニッポン手仕事図鑑カメラマン てしねこ

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父親と映画を見て育ったという経緯はとくに関係無い。

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