みんなの「”あの人”に知ってほしい!」をつなぐオンラインマガジン
2017年06月16日
赤い列車と湖に浮かぶ駅
エメラルドグリーンの湖の上を走る線路、
真ん中に浮かぶ駅
これ、どこだか知っていますか?
静岡県の榛原郡川根本町を走る
大井川鐵道井川線の「奥大井湖上駅」です。
ここに行きたくて、車でクネクネの山道を越え
千頭駅からアプト式電車「南アルプスあぷとライン」に乗りました。
日本一傾斜が急で、
日本唯一のアプト式電車に乗れるということで人気の鉄道です。
アプト式ってなに??と思いますよね。
2本のレールの間に歯車のレールがあり、
列車の床下にも歯車を設置しそれを噛み合わせて
急な坂道を上る列車のことだそうです!
この列車、レトロで真っ赤でとにかく可愛い!!
車内も狭くて、普段乗る電車とは大違いです。
席を決め、出発をソワソワ待っていると
制服を着こなす可愛い女性車掌さんが見えました!
車掌さん女性の方なんだ!とびっくりしていると
あぷとラインがゆ~っくり発車。
同時にその女性車掌さんがアナウンスを始めました。
どちらの窓から綺麗な景色が見えるか、
これから見えるものは何か、それはどんなものなのか、
親切に案内をしてくださり、列車旅が一層楽しくなりました。
ガタゴトガタゴト……キィィーー
と音を立てながら、
大きな吊り橋、トンネル、
茶畑(さすが静岡県!)、大井川、
長島ダム、緑に超映える赤い橋
車窓から見える景色は絶景ばかりで、
外から目を離せません。
そして電車は、落ちてっちゃうんじゃないかと思うほど
ギリギリの淵を走ります。
しかも、かなりの高さです!!
高所恐怖症の私は全く余裕がありませんでしたが(笑)
まるでアトラクションのようでびっくり!
ゆっくり変わっていく景色
大きな窓から感じる風
電車が走る「音」
全てがすごく心地よく、
こんなに頭の中をクリアにして
じっくり全身で感じるなんてこと
今までしたことなかったかもしれません。
やがて、狭い車内は途中でツアーの人たちでいっぱいになりました。
隣には、5歳くらいの男の子とお父さんが座って来ました。
すっごく仲の良い親子で、
小さい子のトンチンカンな言動にお父さんがツッコむ
漫才みたいな会話に大笑いしてしまいました。
前方の車両には、3歳くらいの男の子が
おじいちゃんおばあちゃんと一緒に座っていました。
女性車掌さんが自分のかっこいい帽子をかぶらせてあげている光景が、
すごく微笑ましかったです。
狭い車両は、見ず知らずの人と笑いあえるような、
温かい雰囲気を演出してくれます。
見所満載の列車旅はあっという間で、
私が降り立ちたかった「奥大井湖上駅」に到着。
湖の上空を電車で走る感覚には大興奮でした!
降りる時も、女性車掌さんが帰るためのバス乗り場を丁寧に案内してくださいました。
(電車でも同じ道を帰ることができます)
バス乗り場から見える景色が冒頭の写真です。
わざわざ乗りに行く価値のある、
大満足な列車旅でした。
名前:浅野有希
職種:ふたりごと文庫 編集長
出身:埼玉県地域活性化を志す産業能率大学3年生。ニッポン手仕事図鑑にて毎日勉強中!旅行と美味しいものを食べるのが好き。
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