みんなの「”あの人”に知ってほしい!」をつなぐオンラインマガジン
2017年08月25日
山形県上山市で見つけた「手仕事」
こんにちは。
ふたりごと文庫編集長の浅野有希です!
8月3~4日で、
山形県上山市で行われた
#かみのやまローカルインターンに参加しました!!
現地で取材をし、上山の魅力を発見する
1泊2日のプログラムです。
参加者は大学生8名!
個性豊かな楽しいメンバーで
私にとって最高の出会いでした。
2日間にわたって取材をしましたが、
中でも二つの「手仕事」について
書こうと思います!
もったいないをオシャレに変える 手織り工房
1日目の自由散策の時間に出会った
自然の布館手織工房 棉屋さん
いらなくなった服や着物の布を裂いて、
新たにポーチや小物などに
生まれ変わらせています。
工房にお邪魔すると、
素敵な作品と大きな織り機が3台
並んでいました。
糸がかかっている、
現役の織り機を見るのは初めてでした!!
しかも、
1つは製作途中のようで
この光景には興奮しました!
この素敵な工房はまだ
引っ越してきたばかりだそうです。
古民家の雰囲気が、
おばあちゃん家に来たような
落ち着いた気持ちになります。
店主の渡邊さんは
快く迎えてくれ、取材にも
丁寧に対応してくれました。
私が織り機に感動していると、
「少しやってみようか」
と実際に見せてくれました!
ずらーっとかけた縦糸に
裂いた古布を通し、
ガッチャンガッチャン……と
織っていきます。
ニッポン手仕事図鑑の動画でも、
私は手仕事の「音」が好きです!
このガッチャンガッチャンという、
木製の織り機が動く音に
とっても癒されました。
見せていただいた作業よりも、
織り機に縦糸をかける作業に
時間がかかるのだそうです。
いらなくなった布に、
手間をかけ愛情を吹き込み、
新しい製品へと生まれ変わらせる渡邊さん。
古布のリサイクルになるのはもちろん、
生まれ変わった製品もまた
渡邊さんの想いを継ぎ
大切に使われるのだと思います。
この素晴らしいサイクルを生み出すのは、
やはり愛情の詰まった
「手仕事」ならではです!
オーダーメイドの木工家具と暮らし
二日目、朝から全員で伺った
「土澤木工」さん。
木工家具を作る寡黙な旦那さんと、
グラフィックデザイナーの明るい奥さん。
そんな土澤ご夫婦に取材をさせていただきました。
最近やっとできたという、
工房内にあるギャラリーは
木の匂いと温かさが感じられる
とても素敵な空間でした。
山形の美術学校を出て、
一度は東京で仕事に就いた
土澤さんご夫婦でしたが、
山形へUターンし、
『土澤木工』をオープンしました。
「手仕事の良いものを広めたい」
という土澤さん。
ゆっくり、焦らず、
会える人を大切に、丹精を込めた
オーダーメイドの木工家具を
たった一人で制作しています。
大きな工房も見せていただきました。
工房探しをしていた時、
ちょうどいい物件がなかなか見つからず……
とりあえず住居を探そうと不動産屋へ行くと
偶然こんな素敵な工房を紹介してくれたそう。
2人ともすぐにこの工房を気に入ったそうです。
土澤さんも作業を少し見せてくださいました。
木の表面を削って平らにする作業です。
こんな1つ1つの細かい作業が、
人を喜ばせる素敵な家具を作ります。
この椅子、釘やネジを使っていません!
強度が全然違うそうです。
もちろん、釘やネジを使う方が
手間は全然かからないそうなのですが、
「簡単なことをやっても仕方ない」
という土澤さんのその言葉には、
「木工職人」という自分の仕事への
誇りを感じました。
写真じゃ少し分かりづらいのですが、
この、木の感触が最高に良いのです。
実際に目で見て、触ってみると
私でも家具の質の良さを非常に感じられます。
自宅では、大手チェーンの家具を使っている私ですが
こんな素敵な家具が部屋にあったら、
それだけで良い時間を過ごせそうだなあと
妄想が膨らみました。
そんな木工家具を長い間、丁寧に使ってあげて
自分の子供や孫も触れる……
なんてことがあったら更に素敵ですよね。
(少し大げさですか?笑)
上山で暮らしている現在は、
東京で働いていたころと大きな違いがあるそうで、
東京にいた頃は
「暮らしと仕事が離れていた」そうです。
というより、離れていないと苦痛で
不満が生まれてしまいますよね。
しかし、上山では
大きな「暮らし」のなかに「仕事」がある。
今は仕事も苦じゃないと言います。
もちろん、上山での暮らしが楽
というわけではなく、
意外とやることはいっぱいあって、
忙しいのだと言っていました。
私には、
ご夫婦一緒に同じ方を向き
「暮らし」を作り上げているように見えました。
一緒に歩んでいる土澤さんご夫婦、
とっても素敵でした。
夫婦の暮らし方として、
憧れを抱く方も多いと思います。
以上、山形県上山市で見つけた
二つの「手仕事」でした。
普段、私は大量生産の
安いモノばかり購入し使っています。
もともと、
職人さんは「ああ、かっこいいなあ」
と思っていましたが
「手仕事」がなくなりつつあり、
いつかはなくなってしまうかもしれない
という現実に目を向けたことがありませんでした。
ちょうど一年前、
授業の一環であるインターンシップで
このニッポン手仕事図鑑と出会い
日本の「手仕事」について考えるようになり、
また、その素晴らしさに魅了されました。
それを一生懸命受け継ぐ人、
伝える人たちがいることにも
当時感動したのを覚えています。
それから、素晴らしい「手仕事」に
知る・触れる だけでも
私にとっては大きな経験として
心に残るようになりました。
上山には、
「手仕事」を生業として生き生きと暮らす、
そんな素敵な方々がいました。
まだまだまだ、
#かみのやまローカルインターン
での出会いについて書きたいことがあるので
それはまた違う記事で、書こうと思います!
名前:浅野有希
職種:ふたりごと文庫 編集長
出身:埼玉県地域活性化を志す産業能率大学3年生。ニッポン手仕事図鑑にて毎日勉強中!旅行と美味しいものを食べるのが好き。
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