みんなの「”あの人”に知ってほしい!」をつなぐオンラインマガジン
2018年01月17日
地方から「ジブンらしく働く」価値観を広げたい。
ご縁を繋いで価値を創る。
地方から「ジブンらしく働く」を発信する。
パラレルワーカー 佐藤 彰悟
自己紹介
みなさま、はじめまして。佐藤彰悟と申します。
このたび、縁あってふたりごと文庫さんへ寄稿させて頂くことになりました。
貴重な機会を頂いた編集長の浅野さん。本当にありがとうございます。
僕は、地方こそ自分らしく働くことが叶うステージである、と考えています。
北海道から僕の活動を通じて、そんな想いをお話しさせて頂きます。
まずは簡単な自己紹介を。
北海道札幌市出身、ずっとこの街に住み続けています。
仕事柄、東京や他の都市に出張することも多いのですが、
居を移そうと考えた事は一度もありません。その理由は最後のほうで。
No music, No Life.
音楽は生きることと切り離せないくらい大好きです。
学生時代からロックにのめりこみ、ちょっとだけ歌っていたことも。
現在も20年連続で毎年野外フェスに参戦。
ここ10年くらいはサカナクションを中心に、邦楽ロックメインで聴いています。
仕事は現在、北海道のブライダル企業「グローヴエンターテイメント」の人事・広報。
これまでに2度の転職を経験しています。
地元大手のアミューズメント系企業~ITベンチャーを経て現職へ。
3社とも異業種。広告宣伝・PR・マーケティング・人事がメインキャリアです。
グローヴとの出会いは、たまたま結婚式を挙げた会場だったこと。
つまり、お客さん、新郎新婦だったんです。
結婚式後、グローヴのビジョンに惚れ、仲間に入りたい!
とダメ元で言ってみたら採用してもらえました笑
これがきっかけで、僕の人生は大きく変わっていくことになります。
活動内容
僕はいくつかの仕事を並行して進める複業家、パラレルワーカーです。
現在の活動を並べてみるとこのようになります。
●グローヴエンターテイメント株式会社 人事部次長
●「ジブンらしく働く」を考えるキャリアコミュニティ 就カフェ 代表
●異業種人事コミュニティ ダイバーシティHRラボ 主催
●メンター・外部ブレーン(人事・メンタルケア・ファシリテーション)
●ライティング
など
本業のグローヴは、地方企業ではまだ珍しい副業推進に取り組んでいます。
そこから僕自身も複業を始めてみようと思い立つことになるのですが、
僕が「副業」ではなく、「複業」と表記しているのには理由があって。
僕にとって本業以外の仕事はオマケでも、ただのお金稼ぎでもありません。
本業も含めたこれらの活動全てがひとつの「軸」で結びついていて、
互いに相乗効果を生んでいます。
並行して複数の仕事を進めることで、全ての活動の成果に繋がる。
だから、「複業」としています。
僕の人生を通じた仕事の軸、
それは「地域創生」です。
本業のグローヴは「ブライダル×地域創生」がビジネスモデル。
結婚式を創るプロセスを地元の人たちと一緒に進めることで地域活性に繋げています。
2つのコミュニティ、就カフェとHRラボは
大都市×大手企業優位の日本の採用構造を変えたくて、
若者×地元企業・自治体の連携で価値を創り、
先進的な考えを有する人事を地方×都市圏で交流を促すために立ち上げました。
フリーランスのメンターやスタートアップの外部ブレーンも、
地方から価値を創る人を支援したくて行なっていることです。
すべては地方から「働く」価値観を変えたい、
地方発信で日本を盛り上げたい、
そんな想いで取り組んでいます。
きっかけ
20代半ばの時、とある「モヤモヤ」を感じました。
人事として採用活動をしていたある日。
他社の採用担当者も交えた交流会にて。
参加者が口々にこんなことを言っていました。
「いやぁ、やっぱり東京の学生はレベルが高くていいですねぇ」
はぁ?
「東京の学生」とひとくくりにして、レベルが高いという感想に強い違和感を覚えたのと同時に
「地方の学生」は良くない、とも聞こえました。
僕自身が地方の大学出身なので、なおさら引っかかったのかもしれませんが。
そのモヤモヤを抱えたまま、東京での採用活動へ。
確かに東京の学生さんが良く見える瞬間がありました。
でもそれはベースのポテンシャルが違うのかな…?
その疑問に対し、僕はひとつの仮説を立てました。
東京の学生が総じて優れているわけではなく。
単に「場慣れ」している人の割合が多いのではないか、と。
東京をはじめとした大都市圏では、大学1・2年生の段階で
アルバイト代わりに企業の長期インターンシップで働いたり、
有名な経営者やブロガーなど先端を行く大人たちと交流できたりと、
社会人とたくさん交流する環境が揃っています。
なので、就活の始まりでスイッチを切り替えるわけじゃなく、普段通り自分を表現できる。
一方、地方では大学3年生から就活準備をするよう大学や周囲に促されて、
自己分析・企業分析を始め、そうこうしているうちに気づけば就活本番という流れが一般的です。
就活本番で初めて社会人と一対一かつ初見で会話する場面に直面し、
緊張からフリーズ、自分を出せないというケースが多いように感じました。
でもそんな学生さんでも何回かお会いし慣れてくれば、
ちゃんと個性もわかるし、意志も発信できるんですよね。
残念ながら現状の一般的な新卒採用選考の流れでは、
なかなか一人をそこまで掘り下げてはもらえないだろうなと、とても勿体なく感じました。
その後もそんなモヤモヤを抱えたまま人事という仕事を続けていた僕に転機が。
それが、今の会社との出会いです。
転職後、副業を推奨していることを知った僕は、
グローヴがブライダルビジネスで地域活性に取り組んでいるように
「自分も何らかの形で地域創生に関わりたい」と考えるようになりました。
想い ~「ジブンらしく働く」価値観を広げたい~
どんな副業をしようか考えていた3年前。
その時パッと浮かんだのが、「人」でした。
資金力のある大手企業・大都市優位な就活、地方の中小企業が意欲ある若者に出会えない現実を変えられないだろうか。
もし、みんなが「自分らしく働ける」企業に出会うことが出来たなら、各地の中小企業がもっと元気になり、
最終的には日本全体の生産性が上がることにも繋がるんじゃないか。
今思えば、我ながら大胆な妄想ですが笑
でも、まずは自分の手の届くところから何かを始めてみよう。
この年の秋、僕は想いを共にしてくれた人事仲間と「就カフェ」を立ち上げます。
最初に取り組んだのは、働くことの本質と現役人事の視点を就活生に伝える活動。
新卒で社会人になった人の3年以内離職率は「約32%」、
その主な理由はこんな会社だと思わなかったという「企業研究不足」と
人間関係や社風が合わないという「価値観のミスマッチ」です。
それを引き起こしている一つの要因は「大企業=安定」のようなイメージを根付かせている
「ネット上の就活情報+親世代からの影響」と内定を取ることをゴールとした就活指導。
就カフェでは、「価値観と社風のマッチング」・「就職してからがスタート」を大切に、
通常の就活ノウハウ提供にプラスして、個別のキャリア面談、
様々な職種の社会人をゲストに招いて過去の失敗経験や人生観を話してもらっています。
ただの就活指導ではなく、就カフェを通じて自分を見つめなおし、
大人と話すことに慣れてもらいたいからです。
現在では地方自治体と連携したインターンシップ企画や誰でも観覧できる
ダイバーシティについて考えるイベントを東京で開催。
今後は就活生に限らず広い範囲で、「ジブンらしく働く」という価値観を広げる活動を
各地で進めていきたいと考えています。
ジブンらしく働くとは何も「好きなことを仕事にする」だけではありません。
家族の為に時短で働くのも、ずっと一社で勤め上げるのも、
それが自分にとって「人生で大切にしたい価値」なら、
自分らしい働き方なんじゃないかと思います。
ひとりひとりが自分の生き方や大切にしていることを見つめ、「働く」に繋げていく。
そんな価値観を広めていきたいです。
最近、よく聞かれることがあります。
「なんでそんなボランティアみたいなこと続けられるの」
答えはシンプルです。
「複業だから」
もし、僕が就カフェを「本業」にしていたとしたら、生きていくために稼がなくてはなりません。
そうなると企業からお金をもらって就カフェを運営することになるでしょう。
それって僕が違和感を持っている「資金力がある企業が採用活動で優位」という事象を
自分から後押しすることになり、本末転倒ですよね。
本業が別にあるからこそ、自分のやりたいことに正直に取り組むことが出来る。
その環境に、仲間たちをはじめとした周囲の人々の支えに感謝しています。
これからの時代は学校を出て企業に就職することがすべてではないと思います。
起業する人やブロガーなどのフリーランスもひとつの選択肢。
同時に、年金だけでは生きていけない、AI等オートメーション化の波、
仮想通貨など既存の金融システムの崩壊といった現実が一気に押し寄せる今、
「お金」と「働く」の関係性も多様化していくでしょう。
これらの現実に対して、ひとりひとりが意志を持ち、判断し、自分の生き方を決める。
「考える」「発信する」ということが本当に大切になると思います。
生きる為に働く、のではなく、やりたいことで生きていきたい。
好きな人と、好きなことを、好きなだけ。
楽しい仕事と豊かな生活を同時に実現する。
これが僕の意志です。
それが叶うステージは地方にあるんじゃないか。
僕は北海道が、札幌が大好きです。
人が多すぎない都会で、食べ物は美味しく、車で1時間以内に海も山も川も森もある。
それでいて生活コストも安い。
だから、ここに住んでいます。これからも。
北海道に住みながら、日本中の人たちと仕事で価値を創る。
ただ働くのではなく、複業で自己実現を叶える。
僕自身が自分の働き方を通じて表現していけたら。
そして地方から「ジブンらしく働く」価値観が広がり、
素敵な価値を創る人たちの活動が全国に伝わりますように。
ふたりごと文庫を機会に、
想いを共にしてくださる方と今後繋がることが出来たら嬉しいです。
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
名前:佐藤 彰悟
職種: 複業家
グローヴエンターテイメント株式会社 人事部次長
就カフェ 代表 ほか
出身:北海道夢はフリーランスやジブンらしく働く人たちが集まるカフェを創ること。
ブログ:「ツムグログ~ご縁を紡ぐ 人事の日々ブログ~」Twitter:shogo sato|就カフェ