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2019年04月22日
まずはやってみること。やりながら見えてくるものがきっとある。|岩本秀央
こんにちは
かっしーです!
みなさん、ゲストハウスってご存知ですか?
泊ったことはありますか?
ゲストハウスはドミトリーという1つの部屋を複数の人たちで泊る部屋があったり、宿泊者同士やスタッフの方たちとの交流が生まれやすいのが特徴。
比較的安価な為、外国人観光客の方も多く利用し、多国籍交流ができたりもします。
ホテルとはまた違った良さがあるのがゲストハウスです。
今回私は、毎日イベントを開催しているという楽しそうな「ゲストハウスFete」!
の運営を行う岩本秀央さんにお話しを聞きに、両国へ行ってきました!
岩本秀央さん、以下ヒデさんと呼ばせていただきます!
両国に到着!
両国といったら…
これでしょう…!
(何をやっているんだ私は)
なんて両国の街をのんびりと歩いていると、
みつけた!ゲストハウスFete!
外観がとてもかわいい!
では、おじゃましまーす!
ちょうどヒデさんはスタッフさんの賄いを作り中。
Feteの中は暖かい日が差し込んでいて、スタッフさんもとても穏やかに過ごしています。
ヒデさんは初対面の私に、こんにちは~よろしくね~っとまるで知り合いのように迎え入れてくれて、すぐに自宅のリビングのような空気感に包まれました。
そんなFeteでゆるりとお話し。
ゲストハウスに出会うのはしばらく後、何よりもサッカーが好きな少年だった
4歳ごろから高校生までずっとサッカーをしていて、大学もサッカーで入れるだろうと勉強もしてこなかったというヒデさん。
しかし、膝の怪我が原因でサッカーができなくなってしまう。
進学は動物の専門学校のAOを受けて入ることに。
でも、なんで動物の専門学校を選んだのだろう。
ヒデさん
「毎日サッカーの帰りに野良猫と遊んでたから、猫興味あるから動物好きかもしれないなって思って動物の専門学校受けたんだ。」
野良猫と遊んでいたのが進学に結びつくとは…
ヒデさんは動物理学療法学科という当時比較的新しかった学科に入り、2年の時はイルカのトレーナー、3年の時は動物園の飼育員をしていた。
医療、トレーナー、飼育と幅広い。
その中から就職したい場所は見つからなかったのだろうか。
ヒデさん
「専門学校3年になったら膝の怪我治ってて、あれ?これサッカーできるなって。
就職先決める2週間のインターンシップは動物の先進国ドイツ行ってきますって言ってサッカーしてた(笑)」
やっぱりサッカーがやりたい!と思ったヒデさん。
卒業後、半年でコンディションを整えてドイツに向かう。
ヒデさん、この時22歳。
周りの人とか驚いてなかったですか?
ヒデさん
「驚いてた驚いてた。
みんな意味わかんないって。」
そうですよね、全然動物関係ないですもんね。
国際交流とかの興味はなかったんですか。
ヒデさん
「うん。英語も全くしゃべれなかったし。
でもドイツ行ったからには日本と違うことをしたいとは思ってたよ。
ドイツのチームは日本人が多すぎて日本と変わらなかった。
だから日本人いなさそうなところ行こうと今度はクロアチアに行ったんだ。」
クロアチア?!
確かに日本人少なそう。
それにしても、ヒデさんの決断力が凄まじい。
リスクを負いすぎずに楽しいことをやる。やってみて見えたものとは?
やりたいことをすぐに見つけられない人もいると思いますが、ヒデさんはすぐにやりたいことがピンとくるんですか?
ヒデさん
「ピントはこない。
興味があったり、楽しそう!
って思えることをまずやってみる。
やりながら現実が見えてきたり、もっとやりたい突き詰めたいと思えることが見えてくる。」
なるほど。
ピンとこなくても、まずやってみることが大事なのか。
ただ、私にはまだその勇気はなくて、ながながと悩んでいるうちに古い気持ちになってしまう。
ヒデさんは長い時間悩んだり迷ったりしないのだろうか。
ヒデさん
「長い時間迷うことはないかな。
人の相談聞くの苦手で、自分が迷わないから(笑)
リスクを負い過ぎずに楽しいことをやる。」
人の相談を聞くのが苦手と話すが、必ずしも言葉で投げかける必要はないのかもしれない。
ヒデさんのすぐに行動を起こす姿や活動を見て、自分もできるかもしれない、頑張ろうと思える人は絶対にいるはずだと感じた。
そんなヒデさんがゲストハウスに出会ったのはクロアチアでのこと。
ヒデさん
「クロアチアについた時飛行機の中で財布すられてお金全然ないし、言葉も分からなくて安い宿探したら、日本人夫婦が経営しているゲストハウスが見つかったから、助けてもらおうと思って行ったのが初めてゲストハウスに入ったきっかけ。」
ゲストハウスに出会ったきっかけはとんだハプニングである。
ヒデさん
「実は日本人夫婦ハネムーンに行っちゃって、クロアチア人のバイトの人1人しかいなかったんだよね。
でもその人がすごく良い人でいろいろ調べてくれたり、宿泊客の人も世界遺産とか連れて行ってくれて優しかった。」
世界遺産に行く途中のバスで携帯を忘れるハプニングもあったらしい。
携帯を落とした時も帰りにバスの停留所によると、行きで隣に座っていたクロアチアの人がヒデさんの携帯を持ってずっと待っていてくれたのだとか。
世界遺産プリトヴィッツェ国立公園にて
ヒデさん
「ゲストハウスの人だけじゃなくてクロアチアの国民性の良さもすごく感じることができた。」
そこではまだゲストハウスをやりたいとは思わなかったんですか?
ヒデさん
「まだサッカーがやりたかったからね。
その後、宿泊していたオーストリア人の子からオーストリアのサッカー面白いよって言われてオーストリアに行ったんだ。」
今度はオーストリア?!
オーストリアに行くためにオーストリアのサッカー協会の人にメールを送って、広場でリフティングのパフォーマンスをしてお金を貯めたのだとか。
決断力はもちろん、それをするために今何をすれば良いのか自分で考えてすぐに行動できるのがすごいのかもしれない。
オーストリアのサッカーはどうでしたか?
ヒデさん
「オーストリアで元代表クラスの人とサッカーをして圧倒的なレベルの差を感じた。
この歳からなら結構厳しいって感じて日本に帰った。
切るときはすぐ切っちゃうから。」
ヒデさんは実際にやってみないと出会うことのなかった現実にであったのだ。
やる前に諦めるのでなく、実際にやってみたからこそ、すぐに切り替えることができたのかもしれない。
助けてくれたのは自分でつくってきた人脈だった。
日本に帰ってきたヒデさんは、さてこれから何をやろうという状態。
この時ヒデさんまだ23歳。その状態でヒデさんは何を考えたのか。
ヒデさん
「自分がやったことないし、やるわけがないと思っていることに挑戦しようと思った。」
確かに何かやりたいことがない時にしかできないことってあるのかもしれない。
この後ヒデさんは俳優事務所に履歴書を送って3か月ぐらい俳優業をしてみたり、何をしようか考えながらバイトをしていたのだとか。
ヒデさん
「なにしようか考えてたらクロアチアのゲストハウス思い出して、あれ面白かったからゲストハウスに就職しようと思った。」
ここでようやくゲストハウスにたどり着いたのだ。
ヒデさんはゲストハウスに就職すべく多くのゲストハウスを調べたり、直接行ってみたり。
ヒデさん
「クロアチアのゲストハウスは誰がスタッフか分からない。
それでいて成り立っていた。
日本にはそんなところはなくて窮屈に感じたから、じゃあ自分でゲストハウスを作ろうって思ったんだ。」
それからヒデさんはいろいろなゲストハウスのラウンジでイベントを主催し、ゲストハウスを運営する上での情報を集める活動を行ったのだそう。
するとあるゲストハウスのオーナーの方から経営が危ないから新しくこの場所でゲストハウスを運営してくれる人を探していると声がかかる。
一度は断るものの一般公募に出た時、ついにやってみることに。
プレゼンを行うと見事ヒデさんに経営譲渡してもらえることに決定!
どんなプレゼンをしたんですか?
ヒデさん
「その時PC持ってなかったからスケッチブックにボールペンでその宿がなぜだめだったのか、良い点も悪い点もその宿に対するレビューを読んで一個一個矢印で改善案とかを羅列して終了(笑)」
イメージを書いて、数字的なことは書かなかったヒデさん。
レビューという実際の声に真摯に向き合って考えるのは、説得力が強かったのかもしれない。
それにしてもスケッチブックとは驚き!
ヒデさん
「ゲストハウスやるって決まって2か月後がオープンだった(笑)
でもオープン準備を手伝うって来てくれた人がいっぱいいたんだ。
自分が主催したイベントに来てくれた人とか、オーナーさんとかも手伝ってくれたんだよね。」
ヒデさんはゲストハウスを自分でやると決めてから数々の旅イベントなどに参加し、知り合いを増やしていたのだそう。
ヒデさんいわく、ゲストハウスをやる!と色々な人に宣言してから早い段階での実現だったため、集まりが良かったのだとか。
まさに、ヒデさんを助けたのはヒデさんが今まで活動した中での人脈なのだ。
Feteを始めたヒデさん、24歳である。
大事にしていることは人との出会い。ゲストハウスと決め切らず、空間として捉える、とは?
ゲストハウスを実際にやってみて、改めてヒデさんの思うゲストハウスの良さとは何でしょう?
ヒデさん
「普通に暮らしてたら絶対に会わない人と会える場所。
その時いる人の組み合わせによって毎回何が起きるか分からないのがゲストハウスの良さかな。」
ヒデさんは人と人との出会いを大事にしていた。
ヒデさんのゲストハウスで恋が生まれることもよくあるのだとか。
ヒデさん
「イベントは毎日やってる。
あんまりイベントの内容とかは決めてなくて、何が起こるか分からないからそんな決めなくて良いんだよね。
人と人が繋がるきっかけを作れれば良いから。」
今後はどんなことに挑戦するんですか?
ヒデさん
「地域の人、外の人を中に入れたい。
スタッフとゲストの中の関係は自信を持ってここだけの空間になってるって言えるんだけど、やっぱり地域の人があってのゲストハウスだから。」
ヒデさんは八百屋さんスペースをゲストハウスに付けるというクラウドファンディングを達成し、Feteの前でマルシェなどもすでに始めている。
というのも、地元のスーパーで多くの人に今困っていることを聞いてまわったところ、美味しい野菜を食べたいけど手に入るところがないという声が多かったからだという。
ヒデさん
「ここを会場として週1とかで市場をやってもらえればなって考えてる。
農家さんにも来てもらって、Feteのキッチンで農家さんが調理したものを、買いに来たお客さんが試食しながら、直接農家さんから調理法を教えてもらったりできれば良いなぁ。」
ヒデさん、ゲストハウスを超えましたね。
ヒデさん
「ゲストハウスって呼ばれなくても良いって思ってる。
そういう空間として捉えてるからね。
スタッフも住んでるし、お家としても捉えてるから。
外の人とか来ても気遣いとかないんだけど、それが良いって言ってくれる人は来てくれる。
あんまり気にせずにいられる場所であってほしいからね。」
Feteにいると聞こえてくる、おかえり~、ただいま~の声。
お家のようなFeteの空間は年齢、国籍も関係なくみんなを繋げてくれます。
ヒデさんとお話して考えたこと。
それは、今まで私が無理だと決めつけて諦めてしまったことはいくつあるだろうかということ。
きっと数えきれないほどあるはず。
まずは自分の小さな興味に気づけること、次にその興味に対してどういうアクションを起こせるか。
小さなアクションの積み重ねで、将来思ってもいなかった自分に辿り着くかもしれない。
ヒデさんが帰りに話してくれたこと、「またサッカーやりたいんだよね」
今もいくつかのチームで練習を行っているのだとか。
まだまだヒデさんは止まりません。
かっこ良いなぁ~!
ヒデさん!
たくさんお話しを聞かせてくれてありがとうございました!
今度は泊りに行きます!
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